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旅立ちの前に・・・

2016年1月25日

3月、4月 引越しや新しい出会いの季節です

この季節になるといつもおもいだすエピソードがあります

 

いまから10年ほど前のはなしになります

あるお客様のおはなし

 

その方のご職業はお医者様

 

お話をお聞きしていると、一体いつ寝てるんですか?と

疑問におもうほどお忙しい方。

とても常識では考えられない勤務。

 

そんなお忙しいにもかかわらず、貴重なお時間を

当店でお過ごしいただきました。

睡眠時間の確保とカラダのつかれのリセットを

兼ねて・・。

 

でも、休めないんです。 トリートメント中も。

「申し訳ないんですけど、顔の下にポゲベル置いていいですか?」

 

ご来店間もないときにそんなご相談をうけました。

そんなつかの間の休息中でもお仕事から解放されない・・・

なんてすごい方なんだろう。

 

そこまでして自分の時間を削ってお仕事に向き合っている方から

自分たちは貴重なお時間をいただいる。

 

「自分たちにできることはなんだろう?」

「もっと何かしてさしあげられないだろうか?」

「どうしたらもっと役にたてるかなぁ・・」

そんなことを考えるようになったきっかけだったかもしれない。

 

トリートメント後にはいつもやわらかい笑顔をみせてくれました

いまでもよく覚えています。

お見送りをするとき

カラダに鞭打ってがんばりますって お背中が言っているようで

そんなお背中をみながら

応援の気持ちと、

なんともいえないせつなさと

もっと自分たち何か役にたてないの?って

もどかしさを感じました

 

 

そんなある日

その方の口からお引越しをされるとお聞きしました。

はじめての経験でした。

いつもご利用いただいている方の新しい出発

それは、お客様のことを思えば

あたたかくお見送りすべきことですが、

とてもとてもさみしかった・・

お引越しのお話をお聞きしてから

その方とはお会いしませんでした。

きっと準備などでさらにお忙しくなったのでしょう。

「○○さん もうお引越ししてるよね・・・」

 

数日、そんなことを考えながら

さみしさを感じていました。

 

そんなことを考えていたころ

電話をいただきました。

電話にでると、いきなり泣き声

 

びっくりしました

お名前をお聞きしてみるとその方でした。

 

まだお引越しをされていなかったこと

泣いていらっしゃることの

その両方に驚きました。

 

「わ、わたし・・・今佐久平駅にいます」

・・

 

「きょうでこの住み慣れた佐久市から引越しします・・・」

「電車まであと3時間あります」

 

・・

・・・

 

「いまから行ってもいいですか??」

 

そのお客様は泣きながら搾り出すようなお声で

そうおっしゃいました

もうそのとき

私も何をおはなししたのか覚えていません。

とにかく必死に考えました。

もうメニューとか

時間とか全く関係なかった・・・。

 

この日は

睡眠時間を確保するためでもなく

お疲れをとるためでもなく

本当に自分たちに会いにきてくれる

住み慣れた土地をはなれる前の

やはり貴重な時間

それを自分たちにいただいた・・・

胸があつくなりました

 

こんな経験がはじめてな自分たちは

何か思い出になるようなものをとお渡ししようか、

電車の中で何かお召しあがりいただけるものはないか

などとにかくできることを探しました。

 

このときの気持ちが

今の当店の原点のような気がします

 

自分たちのあり方を気付かせてくれたひとつのきっかけ。
単に技術を提供することが仕事じゃないんだ。
お客様それぞれの人生の中で、なくてはならない存在を目指そう
もっともっとこの役割を与えられたことに感謝をしよう
本当に、本当にココロからありがとうを言ってもらえる存在になろう

こうやってお客様との距離が近くなることが

できるこの仕事をすばらしい仕事だと

いつもお客様から教えて頂いています。

いつも謙虚に ありがとうございます

 

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